修正後のコードは次の通り。
修正したのはクラス名とPoint.AddRefStructのケースでの処理時間が加算ではなく代入になっていた点(104行目の"refStructTicks += sw.ElapsedTicks;")
結果は次の通り。
size: 1000 AddStruct: 104 (1.00) AddRefStruct: 23 (0.22) AddInterface: 148 (1.42) size: 10000 AddStruct: 250 (1.00) AddRefStruct: 220 (0.88) AddInterface: 914 (3.65) size: 100000 AddStruct: 2332 (1.00) AddRefStruct: 2184 (0.94) AddInterface: 7715 (3.31) size: 1000000 AddStruct: 21937 (1.00) AddRefStruct: 21208 (0.97) AddInterface: 73993 (3.37)読み取れること:
- 繰り返し回数が少ない場合はインターフェースを経由しない参照渡しが速い
- ただし繰り返し回数を増やすとインターフェースを経由しない参照渡しと値渡しとの差は数パーセントまで小さくなる
- インターフェースを経由させると経由させない場合と比較して3倍以上遅くなる
この結果からメソッドに構造体を渡す場合は値渡しでいいと思う。ref修飾子を書いて参照渡しにしても数パーセントしか違いがないならわざわざそんなことをする意味はない。どうせほかの部分の処理時間で関係なくなる。
またインターフェース経由で渡した場合は遅いので実行速度のパフォーマンスが気になる個所ではそれは避けるようにしたほうがいい。
最後に、前回の計測と今回の計測では環境が違う。
前回はたぶんWindows 7, Visual Studio 2010、今回はWindows 10, Visual Studio 2015。それに加えてPCも違う。
前回の計測ではインターフェース経由でない値渡しの場合とインターフェース経由の場合での差が1.0倍から1.7倍くらいだったが、今回の計測ではそれが3倍以上になっているのは、Visual Studio(Visual C#)のコード生成処理が更新されていることが原因だと思う。